FC2ブログ

スポンサーサイト

-- --, --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ホスピス

11 16, 2010
山田洋次監督の「おとうと」をレンタルし鑑賞。

往年の松竹王道路線のカメラアングルとカット割り、そして監督の演出だと思うのですが役者たちの何となく「くさい」台詞回しが気になりました(特に小百合さん)。昭和を振り返り、娘の結婚と離婚と再出発、母親の痴呆、猛虎命で坂田三吉好きというパターン化された関西人を演じる笑福亭鶴瓶が画面をかき回し、悲喜こもごもの日常を描いています。その鶴瓶が、末期ガンとなりホスピスで最後を迎えるシーンがこの映画最大の山。

その満足そうな最後を観ながら6年前のことを思い出しました。

その年のGW明け、家人の父が末期ガンの宣告を受け、自宅での看病が難しい状況のためホスピスに入院。都心から40分ほどの場所にあるそこは救世軍が経営していましたが、患者の宗教に関係なく受け入れてくれました。施設があるあたりは結核療養所が多かった地域で、緑の多い環境。その静かで落ち着いた平屋の病棟で30人弱が最後の時を待っていました。

ホスピスでは家族の承認のもと積極的な治療を行わず、なるべく負担を軽くするために患者の身体をチューブだらけにしません。最初はその環境になじめず表情の硬かった父も、だんだんと柔らかく若々しい表情となり「こんな笑顔があるんだ」と私たちを驚かす時期もありました。そこに入院した間に色々なことがありましたが、何よりも施設の方達のホスピタリティに感激感動。それが信仰心からかどうかはわかりませんが、多少なりともそういった患者さん達を相手にする人たちの心を救い、病棟全体に暖かな愛を醸し出ていたような気がしました。それが良いエネルギーとなって患者に伝播していたのかも。

父は入院から半年後、その数年前に亡くなった母親の命日を一週間後に控え、クリスマスの飾り付けが施された病院の最後に過ごした部屋で息を引き取りました。「あー、逝ってしまった」と思うと同時に、「親父もこんな風に平穏に最後の時を迎えられたら良かったのにな」と、その20年ほど前に亡くなった自分の父親のことを思い出しました。

最後の時を穏やかに迎えるためにも国や医療現場が真剣に考え、このような施設に巡り会うチャンスを作り、それをお金を持つ人も持たない人もが利用できることが必要だと思います。それにしても、吉永小百合さんに抱かれてその胸に顔を埋めて死を迎えるというのは、サユリストじゃなくても何だか羨ましい……。

-0 Comments
Leave a comment
管理者にだけ表示を許可する
-0 Trackbacks
Top
電力使用状況&電気予報
新しいコラム
頭の中
リンク
カレンダー
07 | 2018/08 | 09
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
ご来訪ありがとうございます
カウンターの数字が増えていると、大変嬉しく励みになります。
私のこと

あんなかまこと

Author:あんなかまこと
福島県会津若松生まれ。万博の年に東京へ転居。四谷界隈で仕事をし、荒木町で飲んで食べて20年。販売促進広告制作を主な業務に広告代理店を営んできた。今、様々なことをリセットし新しい発見を模索中。

月別アーカイブ
検索フォーム
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。