アクセスありがとうございます。日々の生活の中で心に感じたインテリア、アート、食、酒、本、言葉、人…など記憶の片隅に残ったことを綴ります。書くことで自分自身を再構築し不安定な世の中を生きていく道標を探しています。 誤字脱字はお許しください
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2009-07-03 Fri 17:51
![]() 昨年のブログ(こちら)でも取り上げた福岡伸一氏と、「明治おいしい牛乳」や「ロッテキシリトール」のデザインで有名な佐藤 卓氏のトークセッションに行ってきました。 場所は六本木AXIS。デザイン雑誌AXISの仕切りということもあり、生物学とは縁遠い多数の参加者に対し、優しくそしてわかりやすい言葉で説かれたトークセッションは、予定オーバーの約2時間。その間、両氏のお顔を拝見しながら延々とメモを取り続けました。それは、私にとって大変に充実したものとなり、これからの生き方、考え方のヒントに。 ちょっと長めのブログとなりますが、ご一読ください。(写真は著書といただいた名刺) 福岡氏は1959年生まれ(私と同い年)で、青山学院大学理工学部教授 専攻は分子生物学部。「もう牛を食べても安心か」「生物と無生物のあいだ」など著書多数。最新刊は一世風靡した「生命潮流」の著者であり昨年亡くなったライアル・ワトソン「エレファントトム」の翻訳。「ひきこもり」に関する著書が多数有る精神病理学者 斉藤 環氏と行う、この本のトークセッションも行ってきます。 佐藤氏から福岡氏にへの投げかけは、「動的平衡から学ぶ生き方、考え方、そしてデザイン」 「デザイン」とは、「人」との関わり。では「人」とは何か?それを福岡氏が分子生物学的にひも解きました。 まず、氏の著書のタイトルでもある「動的平衡」とは、世界大戦前にR・シェーンハイマー氏が唱えた「身体の動的平衡」という、地球全体に存在する原子の総量は一定であって変わらず、生物、無生物の間でたえず循環しているという理論が元。 福岡氏は、「ロッテクールミントガム」パッケージにあった「潮を吹く鯨」に思い入れがあったそうで、佐藤氏が担当したリニューアルデザインの際、なぜそれを削除したのかという投げかけからセッションはスタート。これには佐藤氏も「次のリニューアルの時に復活させます」とジャブを応酬。 美しい蝶を「見る」のではなく、美しい蝶が「ある」 「百聞は一見に如かず」はダメ 人間は何かを見た時、例えば夜空を見上げ星をつないで北斗七星と認識したり、偶然出来た模様が「○○に見える」と思ったり、負荷がかかった状態で「見る」。ランダムな状態を直感で見たとしても、予め持っている概念でパターン化し、それに「言葉」が手を貸す。それを福岡氏は空耳ならぬ「空目」と言っていた。もちろんそれも人間の能力(発見力)でもあるが、脳が作りだす錯覚に騙され信じている。「百聞は〜」は、英語では「seeing is believe(見ることは信じること)」。 「秩序は破壊される」 「形にする」「デザインする」ということは、絶え間なく流転しているものを図式化したことで、タイムストッパー(スーパージェッターですね!)で止められた、ある瞬間。しかしそれも不変的なものではなく、秩序あるものは必ず壊される運命にあるという「エントロピー増大の法則」の上に成り立っている。 秩序が有るように思える生命は、実際には頑丈ではなく「ゆるさ」がある。細胞は「作る」は一通りだが、「壊す」は何通りも方法を持っていて、生命の秩序を保つために先んじては壊し続け最後には死を迎える。もし時間を止められれば望む状態を保つことが可能だが、それは出来ない。それ故に人は不変的な形を欲し、新しい形を探す認識の旅をしている。 「決める」を決めない 受精後、分裂の途中で細胞は何になるのかは決まっていない。あるタイミングでDNAという“カタログ"から役割を選び、隣接する細胞同士が「空気を読みあって(コミュニケーションして)」、お互いの将来を決めていく。その「決める」というタイミングを外して培養すると死滅してしまう。唯一違うのが話題の「ES細胞」で、取り出して培養し増殖した後で別の分裂細胞に戻すと、回りの細胞の“空気を読んで"役割を選ぶ。つまり「自分」というものは、他者との関係性で決まる。「個性」なんて一過性のものなのだから、求めるのではなく「ある」もの。 「流れ」を止めない 地球上に存在するものは全て動的平衡状態にあり、常に流れている。その「流れ(時間)」の中にいることで見えてくるものがあるのだから、決して止めてはいけない。止めて秩序保つことはできない。 閉会後に本を購入してサインをいただき、さらには名刺交換も! 懇親会にと用意された白ワインと佐藤氏が関わっているという茨城の干し芋をいただき、結果、この興奮が冷めなくて以前のブログ(クリック)となったわけです。 最近、こういったトークセッションに参加して思うのは、自分が気になる人物の言葉を直接聞き、それをメモし後日読み直して言葉を整理することの重要性を強く感じる事。さらにはもう一度フィルターに通してこのようなブログを書くと、一層、自分の意識の中に入り込むのが解ります。 詳しいことは写真の本に書いてあり、これを読むと様々なことに目が覚めます。 福岡伸一著 「動的平衡」 木楽社 (税込1,600円)。 最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。 |
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2009-07-02 Thu 14:01
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2009-06-30 Tue 14:46
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